*山小屋のような秘湯で炭酸泉三昧*稲子湯旅館ひとり宿泊記 | 現役アナウンサーの温泉専門家 植竹深雪

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*山小屋のような秘湯で炭酸泉三昧*稲子湯旅館ひとり宿泊記

夏はひんやり温泉が恋しすぎる!

今年のような猛暑時、
思い浮かぶのは、ひんやり温泉のことばかり。

ひんやり温泉の心地良さ、”快”を覚えてしまったわたしは、
かき氷をカラダが欲するかのように
ひんやり温泉に浸かりたい気持ちになってしまうようになってしまいました。

シュワシュワ、アワアワが本当に大好き。

8月の湯めぐりはぬる湯もいいけど、
ひんやり冷鉱泉に心が動きがちで。

先日も、ひんやり源泉をたっぷり堪能できるお宿に投宿してきました。

 

***

長野県南佐久郡小海町にある稲子湯旅館

 

ここは源泉が10℃以下のひんやり炭酸泉がマジで秀逸なところなのです。

このあたりは以前からよく湯巡りでウロウロしているから
日帰りでは2度浸かりに行ったことがあったけど、
実は日帰りの時に独泉できたことがなくて。

八ヶ岳登山へ向かう人達の玄関口にあり、
登山客の皆さんがアフターでからだや髪を洗ったりするのにもよき場所だからか、
日帰りで午後に行くと、だいたいいつもいらっしゃっているのです。

よき湯ですし、ね。

実は以前ここの源泉ってひんやり炭酸泉を触った時に
ものすごく気持ちよかったのですが
他にお客さんがいるとどうしてもあまり思うようにぬるくはできず。

 

「あぁ ここは夏の時期に泊まって思う存分源泉を出してぬるくしたいな〜」

と密かに思い続けていまして。

やっと宿泊が叶い、
ひんやり炭酸の源泉を味わい尽くすことができました。

\(^o^)/

 

 

稲子湯旅館の特徴

♨️硫黄泉と炭酸泉両方を堪能できる極上温泉

♨️どこかノスタルジーで田舎のおばあちゃんち風

♨️昭和初期のにおいがなんとなくする古きよき宿

チェックイン

前の日も近くに泊まっていたけど
車であちらこちら湯巡りをして。カフェ休憩したりして。

それでもログハウスのような外観の山小屋風なお宿に16時前には到着しました。

チェックインは14時〜OKです。
登山客対応なんでしょうか、ね。

ポスターやら雰囲気やらが昭和の初期感たっぷりな館内。

 

館内や夜ごはんなどの簡単な説明をしてもらいまして。
アサインしてもらった2階のお部屋へと移動しましょう〜〜

 

時世柄もあるかもしれないけど
宿の方が部屋までご案内してくださるワケではなくて
自分でお部屋へと行きます。

お寛ぎのスペースも山の宿ならではな雰囲気。

帳場目の前の階段を上がって割とすぐの203号室へ。

古さはたっぷりあるけど
清掃がしっかりされているし快適なお部屋だなあ、と。

ただ冷蔵庫はなし。Wi-Fiなし。

 

・・・ひたすら湯に浸かって浸かりまくってダラダラ過ごすぞ。

宿名入りのタオルに歯磨きセット、浴衣が用意されていて

必要なものは窓側に出して置いてありました。

 

このテーブル。

寒くなるとここにコタツ布団がかかって、
コタツとなるんだろうな。

 

テーブルの上にはお茶と湯のセットがあって
お茶セットの中を開けるとみすず飴がたっぷり入っていました。

このみすず飴、佐久界隈のお宿でよく見かけるけど
果汁に寒天とグラニュー糖を加えたゼリーがお茶によく合って。大好き。

 

早々にお茶と一緒にいただいて。
その後温泉へと向かいました。

それでは温泉へと向かいましょう。

日帰りで利用したことがあるので場所は既に把握済み。

1階にあります。

温泉

温泉は男女別内湯のみ。

今から10年以上前に初めて来た時は
もっと鄙びた感がたっぷりな浴室だったけど、

少し前に壁などをきれいにされたようです。

雰囲気もぐっと明るくなったなあ、と。

 

浴室に入るとふわ〜んと硫黄の香りに出迎えられます。

 

ここの、このひんやり源泉に会いにわざわざ来まして。

そしてお泊まりもしようと思ったのですから・・・

日帰りの方がいなくなったし
既にチェックインされた常連と思しき方達は
そこまで温泉に何度も入るわけではなさそうだなあ、と。

ほぼ誰も入ってこないひとりじめの時間になったので
このひんやり炭酸泉をあますことなく堪能させていただきます。

炭酸の源泉を口に含むと鉄の味がしっかりして
硫黄のたまご味もしてシュアシュワ・・・

おいしくはないけど炭酸のシュワシュワはしっかり感じられます。

 

ささ濁り寄りのグレーがかった湯は
炭酸泉を加温した時にもよく見られる湯の色。

 

何しろ源泉温度が低いので加温していて。
そして循環されている湯は42℃くらい。消毒はなし。
この季節だとアチチめ。

 

熱いなら源泉をどうそご自由にカスマイズでお楽しみください、
というシステムですし。源泉をいただきます〜

バルブをひねると源泉がドバドバ。

ちなみに源泉の奥からはアチチの湯が湯船に注がれています。

 

これこれ。
源泉ドバドバ。

これがしたかったの〜〜〜!

 

日帰りだとやはりがっつりのぬる湯は好みではない方もいらっしゃるし
湯船にたっぷり注ぐことはやはり躊躇ってしまうので、

以前わたしは湯桶にひんやり温泉を注ぎ、
ホカホカの体に水かけして浴びました。

 

あぁ、存分に温くしてみたいなあ。

この思いを叶えるには泊まるしかないよなあ、と思っての宿泊。

 

念願叶って、最高にシアワセだ〜〜〜

結構がっつり源泉をドバドバ出してかなりぬるくしてしまっても
程なくすると結構適温からアチチ寄りの湯に戻るので

たっぷりと源泉を投入してぬる湯を楽しませてもらったのでした。

 

内湯しかないけど
源泉をたっぷり注ぎながらぬる湯を堪能していたら
2時間くらいあっという間。

 

ちなみにこの湯を堪能できるのは夜11時まで。

食事のあとも少し休んでから
やっぱり1時間以上湯を楽しませていただきました。

 

ずっと湯船にいたけど、最後まで誰も来なかったなあ。

湯疲れさまになり
部屋に戻ってぼんやりしていたら睡魔が襲ってきて。

 

おやすみなさい。

 

かなりぐっすり就寝。深い眠り。

 

目覚めて、
朝も食事の前にささっと小一時間くらい温泉に浸かりました。

 

たっぷり源泉を浴びて。
大大大満足。

シアワセすぎるひと時はマジであっという間。

 

そしてたっぷり浸かったおかげで
お肌のトーンもアップして、つるすべ肌に。そして潤いました。

温泉情報

●泉質:含硫黄・二酸化炭素ー単純冷鉱泉(硫化水素型)

●泉温:8.1

●pH 4.9

●成分総計:1364mg/kg

夕餉

夜ごはんの時間は18時一斉スタート。

泊まったのは祝日だったけど
じゃらん楽天などOTAを利用していないのもあるのかもしれないけど、
ちょっと広めの食事会場が席数の割にがらんとしています。

ディスタンス、めちゃくちゃしっかりできています。

 

部屋の番号が書かれた席には、
既に食事がセッティングされていました。

飲み物メニューは壁に貼ってあります。

冷蔵庫がないしビールは販売機にもなくて。
(ビールが欲しい時には帳場に声かけて販売してもらうシステム)

もう喉カラカラ〜〜

湯上がり後はちょっとビールが飲みたかったので、
小さなビールを先にいただいてから冷酒にしました。

小さな生ビールはあっという間、
蒸発しちゃったかのように消えてなくなったので
早々に日本酒を。

2合しかないけど冷酒がとても飲みたかったので
冷酒にしました。

千曲錦、生貯蔵酒。

きれいなタイプの食中酒によきタイプで。

飲み疲れない1本です。

鯉のあらいに
肉団子の小鍋、

いんげんの胡麻和え
デカめのワカサギフライ

イワナの唐揚げ甘酢あんかけ
豚を焼いてタレがかかったもの

とろろそばなどなど

結構なボリューム。

 

素朴でありながらひとひねり創作が加わっていたりして。

お食事がしみじみおいしい。

どれも地酒の日本酒にピッタリ。

 

とろろそばもあったし、

だいぶお腹いっぱいになってしまったので
ご飯と味噌汁はパスしてしまいました。

朝餉

湯に浸かりまくってぐっすり眠って起きた朝。

朝もおめざめ温泉していたら

あっという間に朝ごはんの時間に。

 

朝ごはんは7時30分〜8時30分までの間に
自由に行くことができます。

わたしは8時すぎてしまっていたけど
常連さんたちは既にお食事は済んでしまった後だったようで。

広い食事会場に、わたしだけでした。

 

朝ごはん、普通でシンプルだけとじわっとおいしくて。

特にポテトサラダが玉ねぎ入っていなくて
芋の味がしっかりほくほく感もあって。

とても好みに刺さりました。

 

納豆とハムエッグと・・・

さらにカジキマグロの味噌焼きや
味がついたきくらげのおかずなど

ちょっとずつが嬉しいし
味噌漬けの魚も絶妙なウマさだった〜〜

 

ごはんもつやつや。

おいしかったです。
ごちそうさまでした。

感想・まとめ

ひたすらひんやり源泉を堪能したくて宿泊した湯宿。

念願叶って大満足です。

たっぷりぬるーーーくなった湯船で
シュワシュワ炭酸泉を浴びることができてシアワセな時間でした。

源泉のそばで浸かっていると
アワアワが付着するし、とっても気持ちよかったなあ。

✔️ぬる湯で泡付きある湯が大好物な方

✔️よき湯のためなら古い宿でも問題なし

✔️虫がたまに入ってきても騒がず自分でティッシュにくるんでポイできる

 

こんな方なら夏の稲子湯は最高の湯旅時間を過ごすことができそうです。

 

でも古い宿だし山の玄関口にある湯宿で不便もやっぱりあって。

1階のトイレはやや芳香剤臭が結構強めなこと、
2階のトイレは洋式だけど踏ペダル式のトイレ(←わたしはじめて見た)、

このあたりもノープロブレムなら
極上の湯をひたすらあますことなく堪能されて満足できると思います。

 

せめて冷蔵庫が共有でも設置がないのなら
ビールが販売機で買えたらとてもいいのになあ。
(販売機そのものはあって。ビールやチューハイがなかった)

 

でも泊まらないと世の中はぬる湯支持者はまだ少数なので
ガッツリぬるくできないんですよね……

 

ここの源泉をたっぷり浴びるなら、
泊まってなんぼだなあと実感しました。

 

祝日に泊まったけどひとりを快く受け入れて下さったし
じゃらんや楽天などOTAも登録していないから
おそらく満室でお断りもあまりないんだろうな。

そもそも登山される方か温泉愛好家の一部しか泊まらないだろうし、
密になるということもないかなと思います。

 

ざっくり言うと松の湯の松渓館を最高と思う方なら
きっとここも気に入るんじゃないかなあと思ったのでした。

 

湯ヲタな方、
泉質主義者の方でぬる湯好きならば、ここはオススメです。

住所 長野県南佐久郡小海町大字稲子1343
tel 0267-93-2262
web
http://www12.plala.or.jp/Inagoyu/
日帰り入浴 大人650円
9時〜16時(要問い合わせ)
ひとり泊 可能
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