*春を迎えたばかりの昔ばなしの里、福地温泉でソロ温泉*山里のいおり草円宿泊記
北アルプスの麓に抱かれた奥飛騨温泉郷には
平湯温泉、新平湯温泉、栃尾温泉、新穂高温泉、福地温泉と
5つの温泉地があります。
それぞれ微妙に表情が違うので、
湯巡りするのも楽しいエリアなんです。
共通しているのは
季節の景色を楽しむことができる露天風呂がある、ということかと…
行く時は毎年のように行っていたのに
気がつけば5年以上行っていなかったことに、ふと気づいちゃいまして。
いや
去年行こうと思って予約もしていたけど
まさに去年の今頃の予約だったので行くことはできず、
泣く泣くキャンセルしまして…
今年ついにリベンジ。
お宿も去年キャンセルした、
山里のいおり草円に先週行ってきたのでした。
ここ数年、福地温泉の中でもめちゃくちゃ人気がある湯宿なので
自分の目で見て、ひたすら湯に浸かって。
お宿の雰囲気を体感したいな、と。
福地温泉は以前日本秘湯を守る会の会員時代に
湯元長座に2回泊まっただけだし、
奥飛騨界隈はひらゆの森と、野の花山荘にしか泊まっていないから
まだまだ泊まりたいところはたくさんあるけど、
久しぶりの福地温泉は草円に、ぜひ泊まってみたかった…
ちなみに
以前宿泊したことがある長座が長男、
近くにあるかつら木の郷が次男、
そしてここ草円が三男の経営です。
山里のいおり草円の特徴
♨️築160年以上 古民家を再生した湯宿
♨️国の有形文化財に指定されている「煙香庵」がステキ
♨️山の静寂に包まれた秘湯で、温泉の湯船も風情がある
♨️自家源泉かけ流しで温泉の種類が豊富。早めにチェックインして湯巡りしたい
国の有形文化財「煙香庵」でチェックイン
駐車場から1、2分歩いて草円の館内へ。
玄関のある「煙香庵(えんこうあん)」が国の有形文化財に指定されています。
ここにフロントがあるのでチェックイン。
広い土間があって、
囲炉裏があって。
ここがロビーとなっています。
ステンドグラスがいい雰囲気をさらに醸し出していて、ステキ。
チェックインした後
館内の説明をしていただきながらお部屋へ向かいます。
こういう歴史を感じる旅館の廊下って素敵で、トキメキがち…
館内は玄関のある「煙香庵」のほか、
「木庵」「草庵」と分かれて客室があり、
趣を変えて造られた3つのタイプの和室が15室。
お部屋自体は、ひとつひとつ趣が異なるのだとか。
…他を見ていないから知らんけど
昔の廃材を使用しているお部屋は和モダンな雰囲気
お部屋は「草庵」2階、303号室
一番離れているお部屋に案内していただきました。
窓の外はまだ冬と春を行ったりきたり、の景色。
今回はこのご時世だし
ふと思い立ってのソロ温泉、ひとり温泉。
草円は平日だとひとり宿泊ができるのです。
連休の間の日にちだったので平日カウントでした。
でも今年はコロナのまん防や緊急事態宣言が4月に出たので
連休シーズンを迎える直前の発令だったこともあってか
人気宿とはいえ連休中も4月末の時点で予約に余裕があったみたい…
テーブルの上に3段のお重があって。
揚げ牛蒡や羊羹などが入っていました。
甘いのとしょっぱいのとがあって。
すぐにはいただかず、
後の部屋でちびちび飲む時のおつまみとしました。
自家源泉かけ流しの温泉は種類も豊富
お宿の公式HPを見ていたし
事前に温泉の種類が豊富なことは知っていたので、
部屋でプチ休憩後はお食事前まで温泉へと向かいました。
草庵から木庵まで、端から端まで。
しかも2階で一番遠い部屋だったから温泉までも結構距離があった…
だいたいひとりで宿泊できても、
やっぱり遠い部屋だったり、
めちゃくちゃ階段登ったりする部屋になりがち。。。
いったん建物の外に出て目の前に大浴場の「福の湯」があり、
さらにちょっと散歩道を歩くと途中で男女が入れ替わる「森の湯」があります。
森の湯は釜湯と岩湯があり、
男女が入れ替わる前にとまずは森の湯へ。
チェックインした時女性が「岩湯」
巨石造りの露天風呂です。
目の前は平湯川がありダイナミックな川の流れを見ながら
季節の景色とともに湯を楽しみます。
…雪は全くなく枯木の景色だったけど新緑や紅葉、雪見はきれいだろうな
森の湯は福地温泉共有源泉を使用しています。
単純泉、源泉温度が高いので加水あり。
微かに硫黄が感じられた湯でした。
森の湯が夜に男女が入れ替わり、
翌朝は「釜湯」となっていました。
(入れ替え時間は20時30分)
こっちは丸い湯船、
新緑になっている木々に囲まれています。
真ん中にはテーブルのようなものがあって。
ここに手をついて
新緑と川の景色とを楽しみながら湯浴みしました。
大浴場「福の湯」は自家源泉かけ流し
次は自家源泉かけ流しを浸かりに大浴場「福の湯」へ。
中に入ると温泉の入り口前に源泉がありました。
…析出物に萌えた♡
大浴場には
ミストサウナのように湯煙ムンムンの足湯と露天がありました。
こじんまりサイズの足湯、
浸かりながら湯煙ムンムンの源泉をお肌に浴びたんだけど、
これがめちゃくちゃ気持ちいい〜〜〜
その後少し風にあたり”ととのえて”から露天に入浴。
自家源泉は80m離れた地下300mより汲み上げていました。
高温の源泉を熱交換パネルを使って加水せずに適温にしています。
こういう湯づかいってホントありがたいな、といつも思う…
ここも硫黄臭が感じられ、さらに鉄も感じた湯。
とはいえ湯はクセはなく、マイルドな浴感でした。
貸切風呂は3つ。内湯付きの露天風呂
草円は貸切風呂も3つあって、
空いていれば自由に入れるシステム。
だけど行った時は1つ故障しているとのことで
2つしか利用できませんでした。
湯は福地温泉共有源泉。
ここも自然と一体化できる感覚がある露天風呂がありました。
それもよかったけど、
わたしは内湯にメロメロ。
42℃のあつ湯と35℃程のぬる湯とを交互浴ができるので、
エンドレスに浸かっていられる…
木造りなのも雰囲気があってステキな浴室でした。
全部入ってみてw
それぞれに雰囲気もあるけど
湯は貸切の内湯と大浴場が好みだな、と思ったのでした。
温泉情報
自家源泉福の湯
●泉質:単純温泉
●泉温:63.5℃
●pH 7.0
●成分総計:0.975g/kg
*源泉3本。他福地温泉共有源泉が2本でした(単純温泉)
囲炉裏での夕餉
夕食は木庵1階にある囲炉裏でいただきます。
しっかり区切られているのもいいな。
時世柄安心できました。
そら豆の茶巾や菜の花の胡麻和えなどがのった前菜から
奥飛騨サーモンや山菜
五平餅と岩魚などが並びます。
素材を生かした味わいの旬菜にホッとしたけど
やはり飛騨牛はおいしかった♡
生ビールの後は
地酒セットを選びました。
どれもスッキリきれいめで飲み疲れしない食中酒タイプ。
飲み比べた中、純米吟醸の蓬莱が
控えめながらも少し華やかさがあって、好み好み♡
夜な夜な大浴場に入って(×2回)
おやすみなさいして…
一夜明け
貸切を再び浴びに行って
内湯を堪能してから、朝食をいただきました。
草円では朝の9時までに
夕食と同じところに行けばいいというスタイル。
これ、嬉しかったな。
福地の朝市に行くも良し、
温泉を堪能するも良し。
朝8時についたお餅と
干物や湯豆腐など朝ごはんの定番なものが並びます。
そして奥飛騨、
福地温泉でも定番の朴葉味噌も、もちろん登場。
これ、ご飯が進むやつです。
しょっぱすぎないいい塩梅の味噌が
大きな釜で炊いたご飯に合わせるといくらでも食べれてしまいます。
おいしかったです。
感想・まとめ
泊まってみて人気のワケがわかりました。
そしてリピーターが多いのもうなずける…!
昔ばなしをテーマにどこか長閑な四季の景色を古民家とをミックスした雰囲気、
囲炉裏でのお食事が非日常感があって。
醸し出す雰囲気で宿時間がステキに彩られるな、と。
さらに種類が豊富だった温泉、これ最高。
(わたしは交互浴にメロメロ)
窓からのふとした景色を切り取っても酔える。
お宿に対して手厚い至れりつくせりのサービスがご希望だと
違和感があるかもしれないけど
わたしは適度な距離感、
放っておかれるくらいがちょうどいいので心地よかったな。
ゆっくり流れる湯旅時間にとことん癒され、
ご自愛できるなと思ったのでした。
住所 | 岐阜県高山市奥飛騨温泉郷福地温泉831 |
tel | 0578-89-1116 |
web |
https://www.soene.com/spa/ |
日帰り時間 | 15時〜21時 |
料金 | 800円 |