熊本県人吉市は、相良藩が栄えた城下町。

温泉街もあって
雰囲気も湯もとても良くて。

人吉の温泉って結構前から好きなんです。

ですが

令和2年の豪雨災害。

先にアップした人吉旅館もそうだけど
他の湯宿や温泉も被害を受けて休業していたのだそうです。

筌場温泉花手箱

ここも甚大な水害に遭いましたが
少しずつ復興し、露天風呂も完成したと聞きまして。

ぜひ行きたいなあと思って。
先週の湯旅で人吉に泊まった時に再訪してきました。

＊＊＊

人吉市内だけど最寄り駅からも離れてるから車がないと辛いけど
車で10分弱くらいのところにあります。

城下町の景色とは打って変わり
長閑な田園風景がっているところ。

冬景色なのでほんわかした長閑さはみられなかったけど。
温泉でホカホカにしてもらいましょう〜！

ちなみに

ここの近く
車なら2分、歩いても5分くらいのところにある中神温泉も湯が良くてとても好き。

今回は長くなるので触れませんが・・・

めちゃくちゃいい湯なので、
ここに行かれるならばセットもオススメ。

外観からして民家風。

中に入っても人様のお宅にお邪魔しているかのよう。

以前から無人スタイルだったのですが
今も引き続き無人スタイル。

そして

以前と違うのは、カメラがついています…！

性善説でやっているところが多い温泉や温浴施設も
今やそのスタイルを維持するのは難しいという悲しき世の中。

小銭300円を用意するのがベストですが
わたしはうっかり100円小銭が足りず
すぐ横にあった自販機で飲み物を買って小銭を用意したのでした。

販売機の横をふと見ると・・・

最高水位到達地点との文字。

２m85㎝。

人の身長よりはるかに高い水位だったのですね。

改めてこうして見ると
自然の猛威、水害の恐怖を感じます。

そして

多くのかたの支援を得て
こうしてまた再び湯に浸からせていただけるありがたい機会。

ひたすら感謝です。

それでは温泉へ向かいましょう。

温泉は男女別内湯と露天風呂が1つずつ。

廊下を進み
手前が男性で隣の奥が女性の浴室となっています。

この並びも以前とは変わらず。

中に入って内湯。

この内湯は少しマイナーチェンジして明るくなった印象だけど
以前と比べてもあまり変わっていない印象。

水浸しになっても変わっても
湯船は無事だったのかなあ。

それとも以前のように作ったのか、
誰もいなかったので聞けず、わかりません。

＊＊＊

内湯で奥は打たせ湯として使っていたもの。

浅めに腰掛けるようになっています。

水害後はサウナも打たせ湯も行っていないのだそうで。
そのまま湯船として残り、使用しているようです。

夏は地下水で加水するけど
冬は加水しないのでピュアな源泉を浴びることができるのが嬉しい。

アチチ湯だけど湯が肌によく染み込んでいきます。

湯上がり後の清涼感みたいな、さっぱり感が気持ちいい〜！

気持ちいい湯。

内湯のドアを開けると露天風呂へとつながっています。

それでは露天風呂へ移動しましょう〜

あれれ？

以前と舟の形が全然違う！

球磨川下りの遊覧船をモチーフにして造られた湯船。

水害前だと
実際に球磨川下りに使用されていた木造の船がそのまま浴槽として使用していたけど・・・

災害時のことを考えるとやはりモチーフとして。
耐久性も考えられて作られたのですね。

以前（2016年）のお姿の写真を。

長閑な田園風景と鯉のぼりがチラッと見えて。

そして実際に使われていた船によき湯を堪能できるというのが感激だったんですよね。

しかも知る人ぞ知るようなところなのでずっと独占（泉）

おぼろげな記憶だと・・・
以前は内湯は今と変わらずアチチ湯だったけど
露天風呂は程よくぬる湯で心地よくて。

まったりのんびり湯浴みしたなあと。

湯船は2つに区切られていて
滑り台みたいな湯口から注がれた手前側はアチチ湯。

アチチ湯側はよく見ると茶色い湯華も見えました。

オーバーフローして注がれた湯船は程よい湯温で。

両方入り比べて気持ちいい湯浴みのひととき。

和歌も掲示されています。
（なぜだろう？）

雰囲気に統一感があって、ステキ。

石膏臭も感じて
とろっとしつつ、ツルツルすべすべの浴感がとても気持ちい湯。

なんだか

かぐや姫気分でよき温泉をたっぷり湯浴みできました。

●泉質：単純温泉

●泉温：52.6℃

●pH:7.97

●湧出量　100ℓ/min

●成分統計：684.4mg/kg