*豪雨災害から全面復興した国登録有形文化財の湯宿*人吉温泉人吉旅館宿泊記 | 現役アナウンサーの温泉専門家 植竹深雪

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*豪雨災害から全面復興した国登録有形文化財の湯宿*人吉温泉人吉旅館宿泊記

熊本県の南部に位置する人吉温泉。

街中を東西に流れる球磨川沿いに
名旅館からビジホ、そして温泉銭湯とも言える公衆浴場まで点在し、
温泉があちらこちらで楽しむことができるのが魅力的な温泉地です。


温泉のある街の酒場もとても楽しいので
酒場放浪にもよき。

 

熊本県にあるとはいえ
どちらかというと鹿児島空港からの方が近いところなので
鹿児島空港in/outの湯旅の時に合わせて行きたくなります。

 

そして先週も鹿児島湯旅だったけど
湯旅中はレンタカーを借りて移動するので
人吉も合わせて行ってきたのでした。

 

😊

 

泊まったのは

人吉旅館

 

2012年に国登録有形文化財に指定され
数寄屋造りがステキな名建築の湯宿です。

 

公式サイトを開くと
まずはじめに飛び込んでくるのが再開のご挨拶。

 

そう

ここは2020年7月の豪雨災害で
すぐ横を流れる一級河川球磨川が氾濫し甚大な被害に遭われました。
1階の天井まで水没したのだそうです。

 

こちらにお世話になるのは日帰りを含めたら3回目。
(宿泊は2回目)

外観を見たときは以前と変わらないけど
館内に入ると
以前の雰囲気は残しつつも爪痕としての印などを見たりすると
やはり心苦しさもあり。

そうそう。

新しく足湯もできたようです。

館内の様子

以前の姿を生かしている、とはいえ
やはりモダンでスタイリッシュさが光るようになっていました。

以前もモダンで明るい雰囲気だったけど
さらに明るくなったなと。

 

😊

 

お寛ぎスペースは窓が大きくなり
きれいに手入れされたお庭を見ることができます。

 

以前の写真も貼っておきますね。

明らかに変わったなあと思ったのは
入ってすぐにずらりと並んでいた球磨焼酎のみなさまたち。

女将さんが薦め上手で
女将さんは一滴も飲めないのにあれこれ試飲を薦められ…

試飲とはいえ
全種類いただいちゃったんだよな、という思い出が蘇りました。

お部屋へ

総部屋数は21室。

わたしは2階のお部屋をアサインしていただきました。

それではお宿の方のご案内のもと
お部屋へと向かいましょう。

 

ちなみに

2021年10月1日にプレオープンし
本格オープンしたのは2022年5月からで
今は1階も宿泊することができます。

あ!この美しくて見事なステンドグラスは記憶がある…!

水浸しになってしまったのだろうとは思うけど
以前と変わらずに、また館内を彩っていて。

存在感がかなりあって、目を惹きます。

ピカピカに磨かれた廊下。

そしてふとしたところからも
登録有形文化財らしさの風格のようなものを感じるな、と。

温泉の場所とか時間とか説明を受けながら
2階のお部屋へ向かい、到着。

無事だった2階のお部屋はどうなっているのだろうか?

それでは中に入りましょう〜!

一晩お世話になります。

あら。

なんだか以前よりきれいになっているかも…!

そしてベッドが並んでいて。
ベッドも寝心地よくて快適。

冷蔵庫もお部屋にあるし
Wi-Fiもまあ繋がるけど…ちょっと速度弱めかなあと。

このお部屋だけなのかな?

窓の外は一級河川球磨川。

熊本県内最大の川で、
最上川や富士川と並ぶ日本三大急流の一つ。

広縁の窓からは
明るい時間も夜もステキな景色を見ることができます。

 

タオルは名入りタオル。

浴衣もあるし洗面所には歯ブラシやブラシもありました。

 

部屋でお茶とお菓子もいただいたところで

それでは温泉へと向かいましょう〜!

温泉は1階にあるので階段を降りて行きます。

案内をしていただいた時は気づかなかったけど
ふと階段を見てみたら踊り場にこんな印が・・・

よく見ると
2020年7月の豪雨災害時
ここまで水に浸かりましたというものが掲示されていました。

1階の天井までとは聞いていたけど
この印を見ると結構な高さだったと痛感……

 

照明も

廊下も

表情が以前とは違うけど、やっぱり美しいお姿。

温泉

温泉は大浴場2か所と家族湯2つ。

温泉は夕食時くらいの時間で男女が入れ替わります。

シャワーも温かいのが出るのは22時まで。

 

お宿の方曰く

温泉自体は夜通し入ることができるけど
シャワーは冷水になるので
湯口から注がれた温泉であとはよろしくね、と。

露天風呂は以前にはなかったけど
新しく造られていました。

 

ということでまずは露天風呂へ。

外見は変わってしまったけど
温泉の湯は変わっていなくて。

アチチ湯で汗が引かないのは相変わらず。

少しアブラ臭が感じられるのは新鮮な湯の証。

とろ〜りとして
ツルツルすべすべの浴感が気持ちよくて。

さらに

肌寒い冬だからこそ
湯口から離れると
外気で湯温が少し程よく温くなっていたし

温泉を出たり入ったりを繰り返して
サウナ後のようなととのい感もありました。

2人で満員御礼サイズの家族湯が2つ。

ここは以前とあまり変わらない雰囲気だなあなんて思いながらの湯浴み。

アチチ。

でも湯はさらに新鮮なので
アンチエイジングに期待しまくり。

岩風呂もあるけど
タイミング悪くて写真で残すことはできず…

もう一つの内湯も夜のお姿のものしかなくて。

人吉も人吉旅館も結構人がいたなあという印象で。
賑わっていました。

年代も幅広く
20代の若い方のグループもいて
遅くまで温泉に入っていたし朝も温泉を堪能しているようだった…

でも

若い方の温泉ファンが増えるのは嬉しくも思うのです。

シャンプー類はオーガニックなのかな。

こちら、初めてみました。

字がところどころ消えていてよくわからなかったけど

ノンシリコンというわけではなく
洗い心地も
強すぎない香もよかったです。

温泉情報

●泉質:ナトリウム〜炭酸水素塩・塩化物温泉

●泉温:54.2℃

●pH 8.16

●メタケイ酸:200.4mg/kg

●成分総計:2406mg/kg

 

朝餉

今回お食事はどうしようかなあと迷ったけど

人吉旅館は以前泊まった時の
女将さんの韓国料理がめちゃくちゃおいしくて忘れられず。

今は和食のみの提供とのこだし
和食もとてもおいしいと思うけど
迷って迷って結局お食事は外へ。

酒場放浪に出かけたのでした。

 

なのでこちらでいただいのは朝ごはんだけ。

1階のお食事処でいただきます。

朝は8時30分までには会場に来てくださいとのことだったので
わたしは昼を兼ねるので(食べれなくなるから)遅めに行きました。

美しい箱膳がすでにセッティングされています。

干物と温豆腐は席に着いたら火をつけてくれました。

箱を開けると
小鉢一つ一つ、そして小皿も卵焼きも見るからに丁寧さが伝わり
口に運ぶとまさに五臓六腑に染み渡るウマさ。

 

あぁしみじみおいしい・・・

 

以前のスタイルも良かったけど
味は朝ごはんも丁寧さは今の方が感じられるので
これもいいなあと思ったり。

キムチと納豆と卵はセルフで。

このほか飲み物も牛乳やコーヒーもセルフでした。

キムチは韓国出身の女将さんの手作りのもの。

やっぱりめちゃくちゃおいしーい!

買えるならぜひ持って帰りたいくらいおいしかったな。

かなりのボリュームだけど箸が止まらず。

温豆腐も添えられたポン酢タレも・・・

どれもとてもおいしかった朝ごはんでした。

 

とてもとても会いたかった女将さん。

お話できて良かった〜

着物姿もステキだけど
朝のご挨拶と見送りは洋服が多いのだそうで。

この日もとても素敵。

 

ご挨拶しながらいろんなお話を聞かせてもらって。

やはり豪雨災害時の心の傷はまだ深いから
今は韓国料理の提供は難しいけど
将来的には韓国料理も提供したいとお話で。

もちろんすぐには難しいと思うけど
少しずつ
今までの生活に戻って
心の傷も癒していただけたら嬉しいな。

感想・まとめ

豪雨災害からの再開。

公式の発表を聞いてから
この日をものすごく心待ちにしていました。

やっと行くことができたという喜びが大きかった…!

平日はビジネスプランということで
朝食のみという泊まり方もできたこともよかった。

1階部分のリフォームによって
水回りや温泉部分がだいぶ変わったけど、
よき湯は相変わらず。

温泉偏愛の方達が中心だった湯宿の印象だったけど
館内の雰囲気も明るくて
さらに露天風呂も完成したこともあって
幅広く受け入れられそうな湯宿となったなあと思ったのでした。

古くからいらっしゃるスタッフさんと会計時のお話で
ちょろっと以前食べた韓国料理の夕餉がおいしかったとお話をしたら、

「早くまた韓国料理をやりましょうよと言っているのよ。
その時次第もあるけど簡単なものなら応相談でやってくれる、かも」

とのお話をこそっと聞いて。

また再訪しようっと。

すぐには無理だろうけど
そもそもこちらもすぐに行けないので
次回のお楽しみにしたいな。

住所 熊本県人吉市上青井町160
tel 0966-22-3141
web
https://www.hitoyoshiryokan.com
日帰り入浴 8時〜20時
大人600円
1人泊 可能
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