*陸の孤島にある秘湯と山人料理を堪能*会津檜枝岐温泉旅館ひのえまた宿泊記
福島県南会津にある秘湯
外観の写真にも提灯が見えますが
ここは日本秘湯守る会の宿。
尾瀬の玄関口にあるお宿、
標高が高いところにあるし秘湯感もあります。
夏場でも基本的にはひんやり。
山間部にあり昔は陸の孤島と言われるほど不便な土地だったことから
村内で工夫をして自給自足、独自の文化が作られたところです。
この地でしか味わえない”山人(やもーど)料理”を味わってみたくて。
去年だけど…
新そばの始まりの頃に宿泊が叶ったので、ここにまとめようと思います。
旅館ひのえまたの特徴
・この地に古くから伝わる山人料理が味わえる
・日本秘湯を守る会の宿
・土曜日でもひとり宿泊を温かく受け入れてくれる
チェックイン
冬季閉鎖に入る前の頃までの尾瀬は
登山客やハイキング客で賑わっているところ。
お宿にチェックインをする人も早い人が多いなという印象でした。
登山客で賑わう土曜日なのに
ひとり宿泊を迎えてくれるなんて、ホントありがたい。
自分の車で行ったので
道中湯の花温泉や小豆温泉に立ち寄って、日帰り入浴をして。
夕方前でまだ明るい時間だったけど
どうやらわたしがこの日1番遅いチェックインだったみたい・・・
***
中に入ると剥製のクマがいて、客人を出迎えてくれます。
チェックイン。
宿帳に記入をし館内の説明や食事の時間などを聞いて、
アサインしてくれたお部屋へ
お部屋は全部で18室。
とはいえこのコロナのご時世ですから。
土曜日とはいえ
全室利用はしていないようでした。
3、4階は野花や植樹の名前がついていましたが
5階は全部山の名前なんですね。
客室は3階から5階にありますが、
アサインしてくれたお部屋は507号室。
お世話になります。
ひとりでは十分な広さのお部屋。
このご時世だけど
布団は事前に敷いておらず、後ほど敷きにきてくれるシステム。
清潔感あるお部屋だし
冷蔵庫もありました。
冷蔵庫の中には尾瀬の水のほかに
瓶ビールや地酒が冷やしてあります。
Wi-Fiも安定して繋がりました。
温泉へ
温泉は大浴場が「水芭蕉の湯」と「燧ヶ岳の湯」の2つがあって
夕食時に男女が入れ替わります。
到着して、初めに女性がつかれたのは「燧ヶ岳の湯」からでした。
内湯と(半)露天風呂があります。
無色透明でとろっとしたアルカリ性単純温泉らしさが感じる湯は、
循環しているけど、塩素臭はわたしは気にならないなあと思いました。
ツルツルすべすべの浴感。
露天風呂は秘湯を守る会ならではの提灯がぶら下がっています。
「水芭蕉の湯」
入れ替わって、チェックアウトまで女性はこちらでした。
浴室は総檜造り。
特有の香りに癒されます。
こちらも掛け流しではないけれども
やはり秘湯を守る会が認めたくらいの湯ということだからかな、
ツルスベはしっかり感じられて。
内湯は水芭蕉の湯口にときめき
露天では視線の先は目隠ししてあるけど
立ち上がると見える山々、自然の景色に癒されました。
温泉情報
・泉質:アルカリ性単純温泉
・泉温:60℃
・pH 8.6
・成分総計:0.5633g/kg
名物山人料理
夕餉の時間となりました。
部屋に運んでくださいます。
ここでいただける料理は
桧枝岐で古くから伝わる伝統料理、山人料理。
これを味わってみたくて
このお宿に投宿しようと思ったくらいだったので
とても楽しみにしていました。
それではいただきます。
地元でとれた山菜やきのこをはじめ、岩魚が並びます。
そばからできる「はっとう」
すごくデリケートですぐに固くなるから早く食べてくださいと言われたので
まずはこちらからいただきました。
はっとうとは
あまりにもおいしいから庶民には御法度というところが由来みたいです。
もっちり。
えごまと味噌の風味が絶妙でとてもおいしい〜
山椒魚や山人鍋など
この地でしか味わえないものがずらりと。
湯旅先で積極的にいただきたい日本酒。
福島の地酒「花泉」3種の利き酒セットにしました。
3種、どれも基本的にはきれいな食中酒だけど
純米酒はやはりふくよかさ、華もあって。
う〜んおいしい。
地酒と相性がピッタリ合うなあ、としみじみ。
ペアリング。
食事も日本酒も両方がさらにおいしくなりました。
マツコの知らない世界でそばの特集をしていた時、
ゲストの池森さんが大絶賛・めちゃ推していた「裁ちそば」
乾麺だけど
田舎そば極太麺が素朴でおいしそうだなぁと見ていまして。
きっと生そばはもっとおいしいのだろうな。
ご当地で手打ちを食べてみたいと思ったのです。
*
やっと念願叶った〜〜〜
しかもかなり嬉しいことに
行ったこの日から新そばに変わったばかりだったそうで。
ラッキーだったなあ。
香り、風味、コシが最高な裁ちそば。
女将さんの手打ちそばはものすごくおいしくて。
腹パンなのに別腹かのように胃袋に吸収されていきました。
朝餉
ぐっすり眠って。目覚めた翌朝。
朝食は部屋ではなくて
1階の食事処「歌舞伎亭」でいただきました。
掘り炬燵となっています。
岩魚の甘露煮や山菜のほか
納豆と温玉と漬物があれば朝は十分なのですが、
鍋にはたっぷりの味噌汁。
自席にてデカイまま温めるのですが
これが結構なボリューム。
さすがに全部平らげるのは無理。
お椀1杯分いただいたけど
味噌汁がしょっぱすぎず野菜の甘さが絶妙で濃さも好みでした。
食後はコーヒーのサービスがあって。
ロビーあたりでいただきます。
尾瀬といえば水芭蕉。
このスプーンのほかにそういえばこちらの湯宿は
部屋にあった座布団も浴衣も水芭蕉の絵が描いてあって。
ときめきました。
一応日本秘湯を守る会のスタンプもゆるーくためているので
秘湯を守る会のHPよりブッキングをしたのですが、
近くにある公衆浴場「燧の湯」「駒の湯」にも入れるプランがあったので
そちらに。
チェックアウト後に2つ立ち寄りしました。
(この2つも後日、まとめられたらいいな・・・)
感想・まとめ
桧枝岐でしかいただくことができない「山人料理」
これを食べたくなって桧枝岐入りするっていうファンが多いんだろうな、
滋味深い郷土料理。
そして女将さん手打ちの裁そば…
本当においしかったな。
かなり深く記憶に刻まれました。
温かいおもてなしがとても沁みたお宿でした。
住所 | 福島県南会津郡檜枝岐村居平705 |
tel | 0241-75-2324 |
WEB | http://www.oze-rhinoemata.com/ |
日帰り入浴時間 | 12時〜15時 |
料金 | 大人600円 |