*夏季限定冷泉地獄で究極のととのいを*寒の地獄温泉ひとり宿泊記 | 現役アナウンサーの温泉専門家 植竹深雪

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*夏季限定冷泉地獄で究極のととのいを*寒の地獄温泉ひとり宿泊記

大分って本当に温泉に恵まれた県だなあと、来るたびにいつも思う。

九重夢温泉郷のひとつ

寒の地獄温泉にて
今年の8月末にちょっと地獄を堪能しに行ってきた日のこと。

ここは凍てつくような冷たい温泉で地獄ではあるけど、
ここでしか体験できない”ひんやりすぎる温泉”が秀逸で、
昔ながらの方法で究極の”ととのい”が叶う温泉で。

サウナ好きな方にもぜひトライしてみてほしいなあと思うところ。

 

夏季限定で今年ももう終わってしまうけど
(ごめんなさい!もっと早く更新したかった…)
まだ未湯ならば
来季解放時の参考にしていただけたら。。。

寒の地獄温泉の特徴

♨️日本秘湯を守る会の会員宿で大人の湯治宿

♨️ここの名物は”冷泉”の地獄。修行するところ

♨️冷泉(霊泉)の後はストーブの部屋にて暖をとるスタイル

♨️囲炉裏会席郷土料理がおいしく、日本酒の種類も豊富

館内の様子

拙著でもご紹介しているし、
日帰りで2回、宿泊でも1度投宿しているけど・・・
まとめるタイミングを逃しまくっていて。

今回こそはここにまとめます!

😊

 

こちらの湯宿は15時からOKと
宿では一般的な時間からチェックインが可能です。
(outも10時と一般的)

冷泉をたっぷり堪能しようと早めに宿に入ろうと思ったけど、
九重エリアも立ち寄りたい温泉が多すぎて結局16時過ぎのチェックインでした。
(これでも早く行こうと頑張った方)

 

忙しく動き回っている女将さんに
お部屋と館内の説明(2度目だから省略気味)を聞き、
お部屋へと向かいます。

程よい古さに味がある館内。

ピカピカに磨かれていて
掃除が行き届いているし
雰囲気もやっぱり素敵。

部屋の様子

階段あがって一番右奥の部屋に案内していただきました。

コロナ以降すっかり多くみられるようになった、
すでに布団が敷いてあるスタイル。

 

 

お部屋は、
日本秘湯を守る会のらしさのようなものを感じるような
木を多く使っていて、そして温かな雰囲気の造り。

お茶と浴衣やタオル、歯ブラシセットなども用意してあります。

Wi-Fiも高速とはいかなくても
山の中なのにストレスなくつながりました〜

 

これは最近なのかな。

いつの間にか。
テレビをつけたらホテルでよく見るような館内案内が入っていました。

 

お茶飲んでカテキン摂取して。

それでは地獄へと向かいましょう〜

あ。

地獄(霊泉)は混浴で、水着着用がマスト。

宿泊の場合はお部屋にて水着に着替えることができます。

 

わたしは温泉百貨店のセパレートタイプの湯浴み着にしました。

もし水着を持って行くことを知らなくても、
お宿の帳場前にて販売もしているのでご安心を。

霊泉の地獄

地獄は宿を一旦出て別の棟にあります。

とても静かな山の中。

地獄の修行をするのに相応しいかと思う環境、ですね。

ここは何しろ冷たい温泉をウリにしているところ。

開湯は今から160年余り前。
旅館の創業は大正時代で、
建物のリニューアルは平成12年に全面改装されています。

 

でも宿の屋号にも使われるほどの名物”寒の地獄”の霊泉場は昔からのまま。

古さゆえの鄙びを超えていて
完全に修行場という雰囲気も感じるなあと。

 

冷泉行進曲という歌までありまして。

1番から5番まであります。

BGMもかかっていないし
未だ聞いたことがないけど一体どんな歌なんだろう?
そして名前が入っていないけどどなた様が作ったのだろうか・・・

 

奥のカーテンのところで着替えることもできます。

そして銀のパイプに沿って冷泉がずらりと並んで出ているけど
この源泉は飲泉することができます。

 

糖尿病は腎臓機能の低下、
肺気腫などにも効果が期待できると古から言われ、

今でもこの冷泉のおかげで
病の症状が緩和されたという方が少なくないのだそう。

 

ついに冷泉へ

修行場、冷泉は左右対象に2ヶ所あります。

混浴。

見るからに冷たそうにだけど
実際は思った以上に冷たくて。

冷泉温度は14℃程。
硫黄泉が含まれているのもあるのかなあ。

温度以上に冷たく感じる気がする・・・

薬分を含んでることもあり、
凍てつくような、
そして刺すかのように初めは感じます。

でもこれが病みつきに。

はじめは「無理!」と思っても
我慢してじっと浸かっているとクセになってしまって。

もうこれまでに何回も入ったこともあるからというのもあるけど
今回は初めからひんやり冷泉を堪能することができましたよ〜

 

今年8月の関東では茹だるように暑くて暑くて・・・
ここはわたしにとって地獄でさえも天国に思えたところでした。

冷泉は足下からぷくぷく湧く足下湧出で。

湯船の下から生まれたてのピュアな源泉を眺めながら
じっくり修行をしながら堪能したのでした。

でもしばらく入っていると急に寒くなってくるので
そうしたらお隣にある暖房室、”ポカポカ部屋”へ。

ここは部屋の真ん中にストーブがあって
ストーブの温かさで暖をとります。

そもそもこのスタイルも特殊な湯治法ではあるけど、

なんと言ってもここでは冷泉を拭き取らないことがポイント!

せっかく冷泉で付着した薬分を噴いてしまうと落としてしまい、
効果が半減するからだそうです。

 

ポカポカ部屋は熱すぎず、
程よく心地よいポカポカさ。

ホッとする・・・
天国。

\(^o^)/

 

時間は冷泉に浸かった時間の倍くらいが推奨。

ゆっくりじっくり時間をかけてポカポカにします。

ポカポカさが心地よく感じつつも
次第に汗ばんでくるので、
これが暖房室から出るタイミング。

 

日帰りより1時間は長く冷泉に入れるものの
食事後の夜は入ることができないので
できる限り早めのチェックインがマジでおすすめ。

時間をかけてじっくり暖をとることもあって
意外と回数を重ねてループでがきないんですよね・・・

時間の経過があっという間です。

 

温冷浴を繰り返すことで免疫力アップ。
風邪ひきにくい身体の出来上がり。

そして身体が軽くなる感覚で”ととのい”ました。

宿泊者限定の内湯

宿泊をすると
源泉を薪で加温した湯に入ることができます。

内湯は男女別に2つあって、
途中で男女が入れ替わるスタイル。

 

湯は硫黄臭を感じ、
大量の湯の華を見ることができます。

 

左の湯船は2つに分かれていて
熱めとぬるめに。

そして写真で一番小さい湯船は源泉そのままのひんやり温泉なので
夜はここで温冷交互浴をしながら、身体をととのえます。

秘湯を感じる造りの内湯。

はあ〜〜〜 落ち着く・・・

加温すると浴感が全然違い、
優しくお肌を包み込んでくれます。

 

夜もここでたっぷりと湯を堪能したのでした。

 

 

翌朝、男女が入れ替わった浴室へ。

スタイルは変わらないけど
こちらの方が少しだけこじんまりサイズです。

貸切家族風呂

貸切の家族湯も2つあります。

事前に予約するわけではなくて
木札がかかっていなければ空いているサイン。

2人くらいサイズの湯船でこじんまり。

 

一番多くの貸切風呂は両面がガラス張りだから
より明るくて季節を感じながらの湯浴みができるなあ、と。

 

名物の冷泉は夏季限定モノだけど
営業は冬でもちゃんと営業していて。

冷泉がない時期でも
湯船が豊富なので温泉として楽しむことができる環境なのは
やはり秘湯を守る会の会員宿だからと思ったのでした。

温泉情報

(冷泉)

●泉質:単純硫黄冷鉱泉

●泉温:13〜14℃

●pH:4,3

●成分総計:398mg

 

夕餉

夜ごはんは18時か18時30分を選ぶことができたので、
遅い方を好むわたしは、18時30分スタートにしました。

部屋食ではなく一堂に会した食事処だったけど
感染症対策、しっかりされているので周りは見えません。

 

時間に行くと、
すでに前菜からお肉まで
お食事がスタンバイしていました〜

 

囲炉裏の雰囲気って好き♡

創作料理の数々。

ちっちゃい小鉢がずらりときれいに並んだ前菜プレートからときめきまくりです。

日本酒は地酒にこだわらず、
最近の日本酒好きにウケるような、人気があるものを揃えたラインナップ。

 

どれも本当においしかったけど
トマトの甘さはかなりびっくりして。

トマトは果物、ということを思い出すくらい甘くておいしかった〜〜〜

仙禽も而今もあるんですよ〜!

ということで選んだ3飲み比べセットは

”而今””写楽””仙禽”の3つに。

今や入手困難な皆さまばかりを。

 

・・・ってかこの日本酒たち3種で770円ってお得すぎ!

 

モダン仙禽はフレッシュさも感じられて
ピチピチまでいかないけどピチくらいは感じて。

梅の茶碗蒸しと合わせた時のペアリングが最高だったなあ。

 

どれも間違いないウマさ。
日本酒管理もしっかりされているなあという印象です。

朝餉

朝ごはんの時間は8時から一択でしたので
8時に夜と同じ食事処へ。

席も一緒。

朝ごはんは席につくと
仲居さんが温かい味噌汁とご飯を持ってきてくれます。

 

鮭は少し大きめでとてもおいしくて
お皿の周りにはご飯のお供が一口ずつちょこん、と。

 

新鮮野菜にとろろとか
カラダ想いなものが並んだ朝餉。

 

朝もとてもおいしくて、食が進みました〜

感想・まとめ

”寒の地獄”ってすごい名前だし、
でも行くと納得でその通りではあるものの、

実は天国な場所。

自然湧出、足下湧出の神秘的なひんやり温泉は
ストーブ室と冷泉をループすることで
かなりの”ととのい”が叶うんですよね。

秘湯に相応しい環境で
雰囲気も和モダンが素敵。

今回も食事がやはりとてもおいしいし
日本酒のラインナップも素晴らしくて。

楽園、天国・・・
そんな場所と思ったのでした。

 

大地の恵。

造りたくても全国各地で再現できるわけではなく
ここでしか体験できず。

古から伝わる湯治文化。

ひんやり冷泉との温冷交互浴で身体が喜ぶ感覚を実感できて。
さらに免疫力アップするなんて、最高です。

✔️ホテルみたいな非日常空間が好き
✔️露天風呂がないとヤダ

 

こんな方にはミスマッチかもしれないけど
サウナ好きで身体をととのえたいという気持ちならば
ここは刺さるだろうし、オススメしたいなあと思います。

 

古くから伝わり遺してくださり、
そして今も浸からせていただけることにひたすら感謝です。

 

住所 大分県玖珠郡九重町田野257
tel 0973-79-2124
web
http://kannojigoku.jp
日帰り入浴 冷泉/9:00~17:00(7月~9月末)
温泉/10:00~13:00(不定休)
料金 大人700円
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