リトル別府、かのように思うくらい
共同湯も温泉も街の雰囲気も似ている気がする

伊東温泉

熱海からも比較的ご近所だし
大川沿い、いでゆ橋から眺める街の雰囲気と重厚感のある建物の並びが
どこかノスタルジーさも感じられて。

ものすごく素敵。

その伊東温泉の中でも、伊東温泉を象徴すると言われている
旧老舗旅館　東海館が存在感もあって目を惹くところで。

ここは昭和3年の木造建築。
伊東市指定の文化財にも指定されています。

現在は見学をすることができるのですが
なんとこちらの浴場の温泉にも入ることができまして。
（入浴は土日のみ）

源泉掛け流しの尊き湯に浸かることができるのですが
コロナでしばらくお休みしていたから、
その間も何度も伊東入りしているのに入浴できず・・・

先月、タイミングもあったので入浴をしてきました。

中に入ると下駄箱に靴をしまいます。

入ってすぐ左のところに受付があるので、
ここで入浴料をお支払いして。

浴場へ向かいます。

導線はそこまで長くないけど、

ふとちょっとした空間からのぞく中庭と
歴史ある建物が見えるところは、
ついを足を止めて見惚れてしまいます。
（だいたいは浴場直行がちなのに）

館内は見学料だけ（200円）お支払いすれば
見ることができるのですが、

温泉は入浴料を払わないと入ることができません。

温泉は大浴場と小浴場があって。

時間で男女が入れ替わるシステムなのです。

【男性大浴場/女性小浴場】
11：00～12：45、15：00～16：45

【女性大浴場/男性小浴場】
13：00～14：45、17：00～19：00

ここでふと疑問が生じたこと。

入れ替わる時間のタイミングでちょっと待てば
両方の浴場の湯に入れたりするのだろうか？と。

事前に市のサイトで時間を確認したときに
そんな入れ替えの時間を見て思ってしまいまして。

14時30分ちょっと前に着くように東海館に行ってみました。

結果・・・

時間はきっちり決めていなくて臨機応変型。

14時30分の時点で既に男女が入れ替わっていましたよ。

あぁ大浴場に入りたかったよう。

もう女性は小浴場のお時間に変わっていたので小浴場へ。

小浴場は脱衣所もこじんまり。

浴室も２人でいっぱいなくらいの
大変こじんまりサイズです。

源泉掛け流し。
だけど源泉温度は低いので加温しています。

この加温がもう少し控えてもいいのでは？と思うくらい
アチチだった…

源泉の温度がもともと低いのなら
加温ももう少ししない方がゆっくり入れるし、いいのになあ。

この日は44℃あって。
長湯なんてできません。

タコの湯口にときめいたけど
ずっと浸かっていたらわたしも茹で上がってしまう…

このサイズの湯舟なので
掛け流しの湯が、すぐにたっぷりオーバーフロー。

その姿が美しかった。

無色透明。
無味無臭。

ひたすらアチチ湯だけど
湯にクセがなくて。

でもツルツルすべすべ感が強く感じられて
お肌によく馴染んだ湯でした。

大浴場も写真で見ると素敵なんですよね。

気候が暑くなる前にまた行ってリベンジしたいな。

●泉質：アルカリ性単純温泉

●pH 8.7

●泉温：25.8℃

●成分総計：0.433g/kg

湯上がり後の休憩所。

ここで少しクールダウンをして
せっかくの機会だからと館内見学もしました。

浴場がある1階から階段をのぼると
2階は文人たちから見た伊東温泉、

明治から昭和初期に訪れた文人墨客が書き残した文章から温泉街伊東を探る
と題した展示が行われていました。

3階に上がると120畳もあるという大広間があって。

温泉宿時間に華を添えた芸者さんの人形が
今も大広間入口で出迎えてくれます。

今年は先日で終了してしまったけど
2月26日から4月9日まで、
東海館ひな飾りが展示されていましたよ。

明治から大正、昭和、平成のおひなさま、
段飾りが10組、約150体がずらりと並べられていて圧巻。

よく見ると
髪型や服装、装飾品などで時代ごとの移り変わりの様子が
よくわかるなあと。

これだけ見応えがあるお雛様を見たのは久しぶりだなあと
じっくり見学させていただいたのでした。
（老神温泉や勝浦もお雛様がすごかった）

1階は喫茶室もあり、
客室として利用していたお部屋も見学できたので
ひと通り見てきたのですが見応えがかなりあった・・・

木枠の組み方、組子格子がとても美しくて。
当時の職人さんの技によるアートをたっぷり見ることができました。

喫茶室はとても混んでいたので行けず。

次回はここでのんびりとした時間を過ごしたいなあと思いながら、
東海館を後にしました。